どうも皆さま。こんにちは。こんばんは。
渋沢です。
「安売りされると、プロが生きていけなくなる。安売りやめて欲しい」
「価格破壊を引き起こす安請け、無料提供はやめて。市場が壊れる」
といった意見を耳にします。
今回は、クリエイターや社会人、主婦(主夫)向けに、
- 「主婦(主夫)が参入する業界は市場が崩壊する」「安請けされると、プロが生きていけない」は言い訳
- 新規参入のハードルが下がることで、社会や業界も良くなる
というテーマでお話します。
「旦那の稼ぎがあるから、安く請けることができるんでしょ?」と言われた経験のある方も、ぜひご一読くださいませ。
ちなみにこの記事を書くわたしは、アラサーの現役フリーランスです。
「スタートアップ → Web系企業・副業ワーカー → フリーランス」という感じのキャリアを歩んでおり、
過去にはWeb系スクールでクリエイター(エンジニアやデザイナー)の育成をサポートしておりました。
これまでの経験、まわりのクリエイター仲間の話をもとに本記事を執筆してまいります。
目次
主婦が参入する業界は「市場が崩壊する」「価格破壊される」は言い訳です

主婦(主夫)が参入できる業界は、
- 価格破壊が起きる
- 市場が崩壊する
- 業界の成長が止まる
ということを耳にすることがあります。
わたしは、20歳のときからWeb業界に参入してますが、たしかに「Webサイト制作」や「動画制作」などの価格はピンキリです。
例えば、10ページ規模のWebサイトをつくる場合、
- わたしが在籍した会社:120万円くらい
- 独立した頃のわたしの単価:25万円
- クラウドソーシング:5万円
という感じで、「Webサイトをつくる」という同じビジネスでもまったく価格が変わります。
一見すると、クラウドソーシングは適切な価格でマッチングされてないように思えますよね。
この状況をみて、
「こんな安い値段でWebサイトを作られたら、本業でやっているクリエイターの仕事がなくなるだろ」
「素人が参入することで、プロである私たちの報酬が下がってくるだろ」
「主婦(主夫)が手軽にやったら、価格破壊が起きて、市場が崩壊するだろ」
といった意見を言う人が現れます。
わたしの仕事仲間にもママさんデザイナーがいますが、
「旦那さんの稼ぎがあると、安くしやすいですよね?」
と言われた経験がある人も中にはいるくらいです。
それを聞いたときに、「プロってなんなんだろう」とわたしは思いました。
「主婦(主夫)が参入してくること」や「低価格、無料でサービスを提供すること」に対して批判を言うクリエイターは、一度考えてみてください。
飲食店の場合
→「スシロー」みたいな低価格帯の寿司屋もあれば、「すきやばし次郎」「すぎた」「鮨 なんば」といった予約が取りづらい鮨の名店もある
アパレルの場合
→「ユニクロ」みたいな低価格帯のショップもあれば、「ルイ・ヴィトン」「グッチ」といった高級ブランドもある
車の場合
→「トヨタ」があれば、「レクサス」がある。「ランボルギーニ」や「ロールスロイス」もある
上記のとおり、同じような商品やサービスでも、低価格のモノもあれば、高級価格のモノもあるわけです。
高級ブランドが低価格ブランドに対して、「安くしたら市場が壊れるだろ」と言っているのを見たことがないですよね?
昭和によくあったであろう街の商店街も、近くにショッピングモールなどができて、廃れていきました。
時代とともに、お客様が「ショッピングモールのほうが便利」という認識に変わり、商店街の店も減っていったわけですが、それに対して文句を言う消費者は多くないでしょう。
つまり、
すべては「お客様」が決めること、「時代」が決めること
上記のようにわたしは考えてます。
それに抗い、不満をぶちまけることは、合理的ではないです。
もう一度、10ページ規模のWebサイト制作を例にしますが、
- わたしが在籍した会社:120万円くらい
→「予算は十分にあるから、信頼できそうな会社に任せたい」というニーズ - 独立した頃のわたしの単価:25万円
→「予算はあまりないけど、実績があるクリエイターに任せたい」というニーズ - クラウドソーシング:5万円
→「とにかく安く作れる人に任せたい」というニーズ
という感じで、それぞれ顧客層も変わってくるはずなので、安く作ってくれる人がいてもいいわけです。
クリエイターは「付加価値」と「自信」をつけなければ、低価格競争に巻き込まれ、不満を言うしかなくなる

主婦(主夫)や仕事に困った人が、安くサービスを提供しても、わたしはダメージが少ないです。
なぜなら、
- 大手企業案件などの実績も豊富で、7年以上の経験があり、自信を持っているから
- 価値を加えて、ほかとは差別化できているから
- クリエイター仲間とのつながりがあるから
上記のとおりでして、「わたしが生計立てられなくなるから、困るだろ。安売りやめろ」と言ったことも思ったことも一度もないです。
もしわたしが、安くサービスを提供する新規参入者や素人に対して不満があるなら、ママさんデザイナーや駆け出しフリーランスと一緒に仕事してないですし。
Webの受託事業に関しても、今このブログとは別に運営しているサイトから相談が来ますし、仕事仲間からも紹介してもらうことも多いので、まったく問題なしです。
「安請けしないで」という人たちは、圧倒的な「付加価値」と「自信」をつけなければ、低価格競争に巻き込まれ、不満を言うしかなくなります。
先ほども話しましたが、すべてはお客様が決めることなので、不満を言う時間がもったいないですよ。
- エンジニア:コードが書けるだけ
- デザイン:デザインをつくるだけ
- 動画編集:動画が編集できるだけ
という感じで、「つくるだけの人材」だと価格競争に巻き込まれやすいので、「付加価値」をつけていく必要があります。
例えば、下記の感じ。
- エンジニア:つくる+SEOの知識
- デザイン:つくる+心理学の知識+マーケティング
- 動画編集:つくる+SNS運用+メディア構築の知識
上記はあくまで一例ですが、なんらかの価値を加えて、自分の名前で指名されるようにすべきです。
これはクリエイターだけでなく、ほかの職業に言えます。
ジムインストラクターの場合
- 筋トレを教えるだけ → 競争に巻き込まれる
- 筋トレを教える + メンタルコーチング → その他大勢から抜け出せる
美容師の場合
- 髪を切るだけ → 競争に巻き込まれる
- 髪を切る + 人生相談 → その他大勢から抜け出せる
上記のようなインストラクターや美容師はすでにいると思いますが、こういった付加価値をつけると、その他大勢から抜け出して、指名されやすくなります。
まとめ:主婦はどんどん参入して、稼ぐべき

主婦(主夫)は、
- ライター
- デザイナー
- イラストレーター
- エンジニア
- アフィリエイター
- 動画クリエイター
- YouTuber
などなど、クリエイターとして参入できるなら、どんどんチャレンジして、稼ぐべきです。
クリエイターとして参入することで、
- 家にいながらでも仕事ができる → 子育てしやすくなる
- パートナーと良い関係が築ける → 自立できる
- 社会貢献もできる → 自己実現しやすい
こういった恩恵を受けることができますからね。
もっと広い視点でみると、優秀でマジメな主婦(主夫)さんが参入することで、
- 危機感をもつクリエイターが増える
- 既存のクリエイターが新しい価値をつける努力をするようになる
- 不満を言うだけの三流以下が淘汰される
- 自分の利益しか考えない悪徳業者も淘汰される
- ユーザーやお客様が自分の目的や予算に合わせて、依頼できる
上記のように、社会や業界が健全化されることにもつながります。
主婦(主夫)さんは、「安売りするな」とか「本物のプロが食っていけなくなる」といった言葉を気にせず、参入できると思ったなら思い切ってチャレンジしてほしいです。
既存のクリエイターは、参入してきた人がどんなに安売りしようが、「自分の価値」を高めることに注力すべきです。
新規参入が増えてきても、
「よし、自分がやらなくてもいいことは、新米クリエイターさんに任せられる」
「自分にしかできないことを思い切ってやろう」
と思えるようになれば、自然と新しいチャレンジも臆せずできます。
まわりは気にせず、チャレンジし続け、「自分の市場価値やブランド力」を高めていきましょう。
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