「相手を変えたいけど、なかなか変わってくれない…」
「こうして欲しいけど、してくれない…」
といった悩みに今回は答えていこうと思います。
具体的には、相手を変えたいと思っている方向けに
「正論を言っていると思っている人は、思考を変えたほうがいい」
というテーマでお話します。
わたしは過去に、正論ばかり言われて、傷ついた経験があります。
その過去の経験から、「相手を変えるにはどうしたらいいのか」を語ってまいります。
別記事ですが、「正論を言われる側」にスポットを当てて、以前書きました。
正論を言われ続け、疲れたと言う人は、下記をご参考ください。
今回は「正論を言う側、言ってしまう側」にスポットを当てて、自分なりの考えをまとめてみましたので、どうぞ。
まず結論。他人は変えられない。コントロールできるのは自分だけ
まず大前提として、「他人を変えることはできない」です。
コントロールできるのは自分だけなんですよね。
相手が変わらないと嘆く前に、下記のことを理解しておく必要があります。
- 相手が自分で気づくのを待つしかない
- いきなりアドバイスしても変わらない
- いきなり行動を促しても動かない
まず相手が気づかないと、アドバイスしても、行動を促しても、ムダなわけです。
自分の思い通りにコントロールするのは無理なので、安易に正論をぶつけると傷つけることになります。
自分の意見を伝えるのはいいですが、相手を変えようとして強要をするのはNGです。
「こうしなさい」
「こうするべき」
というのは簡単ですが、それを伝えても、人は変わらないですよ。
重要なのは、
まずは気づいてもらえるように、変わるきっかけを与える
↓
あとは相手が気づくかどうか
しか方法はないかなと。
変わるきっかけを与えるために、会話の途中で種をまくかもしれませんが、言い方が大事です。
「本当に相手のことを想ってるのか」
「コントロールしようとしていないか」
自分で考えてから、相手にきっかけを与える必要があります。
正論をぶつけるだけでは人は動かない

相手が気づいていない状態で、正しいことを言っても人は動かないです。
厳しく聞こえるかもしれませんが、「自分は正しいと思ってる。正しいことを言っている。なのに、部下がわかってくれない」と言う上司こそ、なにも考えていない。
思考停止の状態なんですよね。
例えば、言い訳をつねに言う部下がいれば、「言い訳するな」というのは簡単です。
「言い訳するな」と言ってしまえば、相手は黙るしかないし、心を閉ざします。
そうではなくて、言い訳を黙ってきっちり聞いて、そのうえでもう一度丁寧にアドバイスする上司のほうがついていこうと思えるかなと。
相手が「何を求めているのか」「何を考えているか」「何を伝えたいのか」も知らずに、上から正論を振りかざす行為は、無意味に相手を傷つけ、黙らせるだけです。
よくある「最近の若者は…」という言葉も、自分たちの世代にとっては正論かもしれないですが、
若者世代にとっては正しいことではないかもしれないということをわかっていないんですよね。
若者は自分なりに考えていることがあるでしょうし、それをうまく言葉にできないだけかもしれない。
何を考えているかもうまく言葉にできないまま、大人から正論をぶつけられたら、黙るしかないですよ。
何も考えずに、正論をぶつけるだけでは、相手が離れていくだけです。
自分がどんなに正しいと思っていても、
- 伝え方
- タイミング
- 相手の意見をしっかり引き出す
上記をしっかり考えたほうがいいです。
人は話を聞くべき相手を最初から選ぶ
そもそもですが、人は話を聞くべき相手を最初から選んでいます。
「遅刻するな」と言った上司が遅刻でもしたら、当然「何いってんだこいつ」ってなりますよね。
話を聞いてもらうためには、「この人が言っているから正しい」と思わせるために、普段から行動を見直したほうがいいです。
部下とうまくいかない上司は、そもそも信頼されていないということを認識して、
まず自分の行動、言動を見直して、変えましょう。
相手が信頼できるような権威性をつくる、ポジションを確立することが、まず優先すべきことです。
共感・応援することから始める

いきなり正論を言って相手を変えようとするよりも、共感・応援して相手に気づいてもらうということから始めたほうがいいです。
- 正論を言われた時、黙るしかなかった
- 人に共感された時、思っていることを出し尽くすまで相談して、がんばろうと思えた
- 人に応援された時、考えていることを出し尽くすまで相談して、もう少しやってみようと思えた
という経験ないですか?
いきなり正論を上から押し付けても、相手は拒否反応を起こすだけなので、
相手の意見をすぐに否定せず、まずは共感するというのが大切です。
例えばですが、
自分の正論ばかり押し付ける人の場合
相手:「今〇〇で悩んでて、こう思っている」
自分:「なんで?こうすればいいじゃん」
相手:「そうだけど、難しいから〇〇しようと思ってる」
自分:「いや、こっちのほうが合理的じゃない?こっちのほうがタメになるよ」
相手:「そうだけど…」
自分:「こうなってほしいから、〇〇すべきだよ」
という感じで、「こうなってほしい」「こうすべき」「なんでしないの?」ばかり言う人は要注意ですね。
正論を言うのではなく、
共感、応援してくれる人の場合
相手:「今〇〇で悩んでて、こう思っている」
自分:「うんうん」
相手:「だから〇〇しようと思ってる」
自分:「うん、そういう見方もあるか。それもアリかもね。」
相手:「こういうときどうしたらいいのかな」
自分:「それは悩むよね。自分はいつもこうしてるかな」
相手:「じゃあそれ試してみる」
自分:「うん、応援する」
上記のように、相手の考えを共感、尊重しつつ、応援したほうが相手が気づくきっかけができると、私は考えてます。
まとめ
「自分のほうが正しい」「相手が間違っている」ということを認めさせるために、正論を言い続ける行為はなにも生まないですよ。
断言しますが、一方的に正論を振りかざす行為が、新しい知恵や、クリエイティブを生むことは絶対にないです。
まず「正論を押し付けることが無意味」ということに気づけていない人は、本当にダサいなとわたしは思います…
- 「本当に自分のことを想って言ってくれてるのか」
- 「これが正論ということを知ってほしいだけだろう」「コントロールしようとしているんじゃないか」
正論を受け取った相手は、上記のどちらなのか、言葉の裏側を読み取ります。
大前提として、「相手を変えることは基本的には無理」です。
どうしても相手を変えたいなら、流れとしては、
気づいてもらえるように、変わるきっかけを与える(これが難しい…)
↓
あとは相手が気づくかどうか(時間はかかる…)
まずは上記のハードルを乗り越えてもらうことからです。
相手の決意、選択なしには、相手は変わらないですからね。
相手が「何を求めているのか」「何を考えているか」「何を伝えたいのか」も知らずに正論をぶつけてしまうと、
傷つけてしまう可能性は高いです。
なので、いきなり正論をぶつけることをせずに、
- 相手に気づいてもらうきっかけづくり
- 相手の意見に共感する
- 相手のことを心の底から応援する
ということを忘れずにそっと見守ることが大切かなとわたしは思います。
相手の考えを無視した「こうなってほしい」「こうすべき」という意見ではなく、
相手を尊重しつつ、「わたしはこうしている」「わたしはこう考えている」と伝えることが大切です。